インテリアコーディネーターも知るべき建築基準法について!




建築

建築基準法は、建築家にとって大切だけどインテリアコーディネーターも必要なのか?と思ったりするかもしれませんが、基本的なことは抑えといたほうがいいです。

建築基準法の都市計画、火災・防火に関する用語についてや、建築面積、床面積などの建物の規模や手続きに関する用語についてを挙げます‼

また、建築基準法のインテリア室内の環境に関する用語、階段などの安全性に関する用語については、居室の採光、シックハウス症候群、階段、手摺などです!

今回は、『インテリアコーディネーターも知るべき建築基準法について!』と題して紹介します(^▽^)/



建築基準法

建築基準法は、建築の活動を規定する際に、最も基本的な法律のことです(o^―^o)ニコ

基本的に単体の基準を決めた単体規定と建築同士や街の中での建物のルールを決めた集団規定から成り立っています!

都市計画に関する用語について

都市計画区域

都市計画区域は、用途地域、防火地域、準防火地域など都市計画法で定められた建築などが、規制の対象になる地域をいいます。

建築基準法によって細やかな規制が定められています。

用途地域

用途地域は、土地の利用目的によって、住居系、商業系、工業系に分かれています。
そしてさらに、12に区分される地域をいいます。

建築物の用途や建ぺい率、容積率、構造などに一定の制限を加えています。

火災・防火に関する用語について

防火地域と準防火地域

防火地域と準防火地域は、一定規模の建物について耐火建築物や準耐火建築物にするよう定めている地域をいいます。

都市の密集地での災害などの被害が拡大することを防ぐことを目的としています。

延焼のおそれのある部分

隣地で火災が発生した場合に、自らの建物に延焼するかもしれない部分を延焼のおそれのある部分と規定しています。

隣地境界線または道路の中心線から、1階は3m、2階以上は5mの範囲では、防火性の高い材料を使用し、延焼を最小限にするように定めています。

防火構造

防火構造は、隣地の火事などが延焼しないように外壁や軒裏を防火対策した構造をいいます。

都市部や都市近郊に建つ木造住宅の多くはこの構造です!

耐火構造と耐火建築物

耐火構造は、内部あるいは外部で出火した際に、一定時間燃えない構造をいいます。

鉄筋コンクリート造、耐火被覆された鉄骨造、れんが造などがこれにあたります。

この耐火構造の建物を耐火建築物といい、公共性の高い建築物の多くが採用しています。

準耐火構造と準耐火建築物

準耐火構造と準耐火建築物は、耐火構造、耐火建築物よりも耐火の基準でゆるい構造をいいます。

耐火被覆のない鉄骨造や、柱、梁などの主要構造部を不燃材などで被覆した木造などが含まれます。

ちなみに、主要構造部は、壁、柱、梁、床、屋根、および階段などそれがないと建物として成り立たない部分のことをいいます(^▽^)/

防火材料

内装材などは、不燃材料、準不燃材料、難燃材料と防火性能が区別されています。

火災に対する安全を守るために、必要な部分には防火材料を使うことを規定しています。

内装制限

内装制限は、火災が発生した際に、火が拡大するのを抑えるために定められました。

燃えにくい内装材の使用を規定したものです!

戸建住宅では、キッチンなどの火気使用室が対象となります。マンションは、条件により居室や通路、階段もその対象となります。

住宅関連では、内装制限の適用を受ける主な場所は、住宅の火気使用室廻りや、共同住宅の廊下や階段などがあります。

共同住宅の居室も対象だが、住戸ごとにしっかりと防火の区画がなされています。内装制限がかからない場合もあります。

回り縁や幅木、額縁などは対象外で腰壁も1.2mまでは免除されます。

建物の規模や手続きに関する用語

建築面積

建築面積は、建物の外壁、またはこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積のことをいいます!

したがって、2階建ての建物の2階の一部がはね出しになっている場合には、1階の床面積と2階のはね出し部分の床面積を合わせた面積になります。

水平投影面積は、真上から建物を見下ろしたとき、外壁のラインを結んでできた面の面積です。

ただし、柱のない庇やバルコニーなどで突出しが1mを超える場合は、先端から1m後退した線までの面積が含まれる。

そして、地盤から1m以下の部分は除きます。

床面積

床面積は、各階の壁芯などで囲まれた部分の水平投影面積をいいます。

他の言い方でいうと、建築物の全体またはその一部で、壁、その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積です!

ただし、屋内の階段は、床面積に含まれるが、吹き抜けは含まれません!

屋外では、通常のバルコニーや玄関ポーチなどは含まれませんが、屋根のある駐車場や閉鎖性の高いバルコニーなどは、条件によっては床に含まれます。

延べ面積

延べ面積は、建物に各階床面積の合計をいいます。

なお、自動車車庫は面積が各階の床面積の合計の1/5以下であれば、延べ面積に含まれません!

建蔽率

建蔽率は、敷地面積に対する建築面積の割合をいいます。

住宅地などは40~60%程度が一般的です。

容積率

容積率は、敷地面積に対する延べ面積の割合をいいます。

敷地内にどれほどの延べ面積が建てられるかを算定します。用途地域によって制限が定められています。

住宅地では、50~500%です。

斜線制限と高さ制限

斜線制限は、道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限、日影規制などがあります。

これによって、建物の高さが制限されることも多いです。

建築確認申請

建築確認申請は、一定規模の建物や都市計画区域内で建物を建てるとき、建築主は、着工前に建築主事か民間の指定確認検査へ申請書と設計図書を提出して、建築基準法および関連法規に適合しているかの確認を受けることが大切です。

設計図書は、建築などの工事を行うのに必要な図面、工事の内容を指示する仕様書などのことです♪

ただし、防火地域および準防火地域以外で10㎡以下の増築や改築では申請が不要です。

インテリア室内の環境に関する用語

居室とは何か?

居室は、人が生活や作業をしたり、集まったりするために継続的に使用される部屋のことをいいます。

台所、食堂、居間は居室とみなされるが、浴室、便所、玄関などは居室には含まれません!

居室の採光窓の計算

住宅の居室は、採光のための窓(開口部)が必要となります。

大きさは、部屋の床面積の1/7以上と定められています。

ちなみに、その他の建物は1/5~1/10までの間に定められた割合以上にしなければなりません!

窓は隣地から離れていて屋根に近いほど光を採り込みやすいです。

それぞれの窓の実際の面積に採光補正係数を掛けて有効採光面積を出し、部屋ごとに計算します。

ただし、2部屋が襖や障子の引違い戸などで仕切られている場合は、1部屋とみなして算出していいです。

また、天窓(トップライト)は、実際の面積の3倍を有効採光面積とみなします。

居室の天井高

住宅の居室の天井の高さは床面から測定して2.1m以上と決められています。

1室で天井高が異なる場合は、平均の高さとなる。

居室の床高

木造は、地面から床仕上げの上面までは45㎝以上と決められています!

床下の通気などのためであり、防湿処理をした土間コンクリートや、その上に直接床仕上げを施す場合は制限が免除されます。

居室の換気

住宅の居室の環境を守るために、有効な換気ができる窓か換気設備を設けるように決められています。

換気窓は、居室の床面積の1/20以上の大きさが必要である。半分しか開放できない引き違い窓はなどは、換気に有効な面積は約1/2になるので注意します。

また、はめ殺し窓は、採光に有効だが、換気には有効とならないので注意しましょう!

ちなみに、はめ殺し窓は、開閉できない窓でFIX窓ともいいます。

シックハウス対策

部屋の高気密化が進むにつれ、内装仕上げ材に使用されている接着剤などから発生するホルムアルデヒドなどが問題となりました。

こうした原因で起こる症状をシックハウス症候群と呼びます。

2003年には建築基準法でも内装仕上げや24時間換気システムなどの換気設備、天井裏の措置などの対策が規定されました!

地下室の環境

地下室とは、床面が地盤面の高さより、天井高の1/3以上地中に埋まっている部屋である!

建築基準法では、これを地階といいます。

地下では換気や湿気などの環境が危惧されるので、地下に居室がある場合は、ドライエリアや空き面する開口部の設置、換気、防湿の処理が必要になります。

ちなみに、ドライエリアは、地下室のある建物の周りを地面よりも一段掘り下げた空間のことをいいます。からぼりともいいます。

地下部分の建物の大きさにあまり影響を与えないので、住宅の場合地下室の天井面が地番から1m以下であれば、容積率の算定から免除されます。

階段などの安全性に関する用語

階段

住宅の階段の寸法は、蹴上げ幅23㎝以下、踏面幅15㎝以上、階段・踊場の幅75㎝以上と決められています。

蹴上げ23㎝、踏面15㎝は、かなり急な階段ですよ。
望ましいのは、蹴上げ20㎝以下、踏面20㎝以上にする方がいいです。

螺旋階段や回り階段のような場合は内側と外側で踏面の幅が変わるので、狭い方から30㎝の位置で測る。

手摺の設置は、必須です!突出が10㎝以下の場合は、そのまま階段の幅を算定できます。
階段高さが4ⅿを超える場合は、踊り場も設けなければなりません!

階段に代わる傾斜路(スロープ)の勾配は1/8を超えないよう規制されています。

手摺

屋上やバルコニー、吹抜けなどの手摺は、床から110㎝以上の高さに設置します。

基準法の規定ではないが、高齢者などの歩行を補助するための手摺は、高さ90㎝以下、70㎝程度が望ましいです!

まとめ

今回は、『インテリアコーディネーターも知るべき建築基準法について!』と題して紹介しました。

建築基準法は、建築の活動を規定する際に、最も基本的な法律です。

都市計画に関する用語については

都市計画区域:用途地域、防火地域、準防火地域など都市計画法で定められた建築などが、規制の対象になる地域のこと

用途地域:土地の利用目的によって、住居系、商業系、工業系に分かれています。そしてさらに、12に区分される地域のこと

火災・防火に関する用語は、防火地域と準防火地域、延焼のおそれのある部分、防火構造、耐火構造と耐火建築物、準耐火構造と準耐火建築物、防火材料、内装制限などがあります。

建物の規模や手続きに関する用語は

建築面積:建物の外壁、またはこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積のこと

床面積:建築物の全体またはその一部で、壁、その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積のこと

延べ面積:建物に各階床面積の合計のこと

建蔽率:敷地面積に対する建築面積の割合のこと

容積率:敷地面積に対する延べ面積の割合のこと

斜線制限:道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限、日影規制などがある

建築確認申請:一定規模の建物や都市計画区域内で建物を建てるとき、建築主は、着工前に建築主事か民間の指定確認検査へ申請書と設計図書を提出して、建築基準法および関連法規に適合しているかの確認を受けることが大切です

インテリア室内の環境に関する用語、階段などの安全性に関する用語も知っておくと便利です。

以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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