ネオクラシシズムと19世紀ヨーロッパと初期アメリカについて解説していきます。
ネオクラシシズムは、18世紀中期以降、古典様式への関心が再び高まりました!代表建築として、イギリスのロバート・アダムが設計したオスタレー邸が挙げられます。
19世紀ヨーロッパは、フランスでは、ナポレオンの支配下にあった。イギリス、ドイツとオーストリアでもそれぞれに発展していきました。
初期アメリカは、17世紀初頭から組織的な移民がはじまりました。ヨーロッパから建築や家具の様式も移住されました。
今回は、『近世西洋の建築・インテリア!ネオクラシシズム・19世紀ヨーロッパ・初期アメリカ』と題して紹介します。
ネオクラシシズム
ネオクラシシズムは、新古典主義ともいわれています。
18世紀中期以降、古代ローマ遺跡の発掘などの影響を受け、古典様式への関心が再び高まりました!!そして、造形な古典的な形態へと改められました。
古典的なモチーフに目が向けられることによって、ロココ様式の特徴であった曲線が使われなくなりました。
さらには、左右対称(シンメトリー)をはじめ、古典的なプロポーションが重視されました。
このような様式をネオクラシシズムと呼びます!
その代表として、イギリスのロバート・アダムが設計したオスタレー邸が挙げられます。
また、ロバートを含むアダム4兄弟は、マホガニーなどの木材を使って古典的なモチーフの家具を製作しました。
そして、アダム様式を広めていきました。
ちなみに、ロバート・アダムは、18世紀後半に活躍した、建築家兼インテリアデザイナーで、新古典主義の建築家の第一人者です。
イスの背もたれには、メダリオン(卵形)やシールド(盾形)、ハート形が多いです。
同時期には、ハート形や楯形の背を持つイスをデザインした独特なスタイルをつくったジョージ・ヘップルホワイト、18世紀には、直線的な構成かつ優美なデザインで繊細さがある家具をデザインしたトーマス・シェラトン、チッペンデールらが活躍した。
イギリスのこの時代の様式をジョージアン様式といいます。
ジョージ・ヘップルホワイトは、家具作家でネオクラシシズムの代表的な家具様式を広めました。
トーマス・シェラトンは、18世紀~19世紀初期にかけて大きな影響力をもった家具作家です。
古典様式を受け継ぎ、直線的で簡潔、優美なデザインが特徴ですよ♪
さらに同時期、フランスではルイ16世の時代の様式をルイ16世様式と呼びます。
フランスでも、ロココの華麗な曲線に代わって、直線的な簡素なものが好まれるようになりました。
代表例として、アンジュ・ジャック・ガブリエル設計のベルサイユ宮殿プティ・トリアノンやマリー・アントワネットが愛用したジャン・アンリ・リーズネルの家具があります。
フェスツーン(花網装飾)もネオクラシシズムの特徴ですよ!
それまで、テーブルやイスの用いられていたカブリオール・レッグは廃れていきました。
そして、直線の脚にフルーティングを施したものが好まれた。
マリーアントワネットが愛用した家具した家具をデザインしたジャン・アンリ・リーズネルの作品はその典型であります。
ちなみに、フルーティングとは、古代建築ギリシャのオーダーの柱を連想させる縦溝のことです♪
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19世紀ヨーロッパの建築と家具について
1789年、フランス革命の頃から、産業革命の進展によって機械による近代的な量産化システムが次第に普及していきます。
イギリスでは、産業革命が起こり、機械による生産方式が進み、資本主義の確立に向かいました!
生活の面での合理的な考え方が広がっていきました。
19世紀前半は引き続き、ネオクラシシズムの傾向がみられました。
次第に、様式の統一性が失われ、さまざまな様式が混合、折衷する傾向を強めていきました。
19世紀の建築には、鉄・コンクリート・ガラスの主要建築材料としての利用が増えたことで、特に石造文化であったヨーロッパを中心に、都市の風景は大きな変革を迎えました!
フランスでは、ナポレオンの支配下にあった。
古代エジプト、ローマ、ギリシャの様式を再現した新しい様式が形成されました。
その栄光を讃えた豪華で古典的なモチーフや力強い直線、左右対称(シンメトリー)を特徴としたアンピール様式が主流になりました!
代表的な建築に、パリのエトワール広場の凱旋門、マドレーヌ寺院があります。
凱旋門 | マドレーヌ寺院 |
マドレーヌ寺院は、古代ギリシャ、古代ローマの神殿を模した寺院です。
室内装飾と家具には、フォンテーヌブロー宮殿、マルメゾン宮殿にその特徴が見られます。
力強い直線構成と古典的な装飾を特徴としています。
家具においても、古代ローマのものを範とし、重厚感を与え、赤、黒、金色などが好んで使われていました!
ナポレオンの頭文字「N」を入れたイスも当時流行していいました!!
一方、イギリスでは、ロマン主義的な発想の中で、ゴシック様式の再生などが試みられた!
ロンドンの国会議事堂はその1つです。
アンピール様式に古典様式を取り入れたリージェンシー様式が流行しました。
トーマス・ホープの家具が知られています。
ドイツとオーストリアでは、アンピール様式の流れを汲んだビーダーマイヤー様式と呼ばれるより簡素で合理的なデザインに変化していきました。
ビーダーマイヤー様式の家具は、実用性が高く、現代にも通じる要素が多いです。
シンプルな形状で機能性を重視しています。
この様式のイスには、ギリシャ時代のクリスモスを意識したイスも見られます!
19世紀後半になると、社会の動きにともなって公共建築に力が入れられるようになりました。
イギリスではビクトリア女王の時代になり、ビクトリア様式が生まれました♪
この様式は、過去の装飾様式に依存していて、造形上の前進はあまり見られないです。
デザイン的に新しさは見られないが、イスの座にコイルスプリングが用いられるようになりました。
初期アメリカの家具
アメリカでは、17世紀初頭から組織的な移民がはじまりました。
ヨーロッパから建築や家具の様式も移住されました。
そして、ヨーロッパから入った新古典主義などのさまざまな様式がアメリカ化していきました。
住宅はジョージアン様式などが多く、材料入手の事情から、木造が主体です。19世紀までの教会や公共建築は、ネオクラシシズムや折衷主義が多かったです!
17世紀~19世紀初め頃までの植民地時代の様式をコロニアル様式といいます。
独立後をフェデラル様式といいます。
この様式を中心に、初期アメリカの様式を称して、素朴なスタイルをアーリーアメリカンと呼びます!
アーリーアメリカンは、植民地時代を中心にアメリカ初期の建築装飾様式です。
移民は、イギリス、オランダ、ドイツなどのヨーロッパ各国から来た人々だったが、その中で次第にイギリス人が力を持つようになりました!!
家具もクイーン・アン様式のハイボーイやローボーイと呼ばれるタンスや、ウィンザーチェアなどイギリスのスタイルをもとにしてつくられたものが流行していきました♪
ハイボーイは、トールボーイともいいます。背の高い引き出し付きの整理箪笥です。18世紀アメリカで流行しましたよ!
ローボーイは、背の低い足つきの整理箪笥です。18世紀アメリカで流行しましたよ♪
18世紀末~19世紀にかけては、シェーカー教徒がつくったシンプルで独特なデザインのシェーカー様式があらわれました。
代表的なものとして、背がはしご状になったラダーバッグと呼ばれるイスがあります。
ちなみに、シェーカー教徒は、18世紀後半に英国からアメリカに移住したキリスト教徒の一派です。
規則性、調和、簡素、合理的などを理念としており、シンプルなデザインの建物と家具を製作しました。独自の家具を自給自足の生活から生み出し、販売も行いました!!
19世紀末~20世紀前半には、キリスト教徒によってスペイン本土の建築様式がアメリカ大陸にもたらされました。
スペインの伝統的な様式と植民地独自のスタイルが融合したスパニッシュ・コロニアル、スパニッシュ・ミッション、アメリカン・スパニッシュなどの呼称をもつ様式が普及しました!
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まとめ
今回は、『近世西洋の建築・インテリア!ネオクラシシズム・19世紀ヨーロッパ・初期アメリカ』と題して紹介しました。
ネオクラシシズムは、新古典主義ともいわれています。
18世紀中期以降、古代ローマ遺跡の発掘などの影響を受け、古典様式への関心が再び高まりました!!そして、造形な古典的な形態へと改められました。
その代表として、イギリスのロバート・アダムが設計したオスタレー邸が挙げられます。
フランスではルイ16世の時代の様式をルイ16世様式と呼びます。フランスでも、ロココの華麗な曲線に代わって、直線的な簡素なものが好まれるようになりました!
代表例として、アンジュ・ジャック・ガブリエル設計のベルサイユ宮殿プティ・トリアノンやマリー・アントワネットが愛用したジャン・アンリ・リーズネルの家具があります。
19世紀ヨーロッパの建築と家具は、フランスでは、ナポレオンの支配下にあった。その栄光を讃えた豪華なで古典的なモチーフや力強い直線、左右対称(シンメトリー)を特徴としたアンピール様式が主流になりました!
代表的な建築に、パリのエトワール広場の凱旋門、マドレーヌ寺院があります。
室内装飾と家具には、フォンテーヌブロー宮殿、マルメゾン宮殿にその特徴が見られます!
イギリスでは、アンピール様式に古典様式を取り入れたリージェンシー様式が流行しました。
ドイツとオーストリアでは、アンピール様式の流れを汲んだビーダーマイヤー様式と呼ばれるより簡素で合理的なデザインに変化していきました。
この様式を中心に、初期アメリカの様式を称して、素朴なスタイルをアーリーアメリカンと呼びます!家具もクイーン・アン様式のハイボーイやローボーイと呼ばれるタンスや、ウィンザーチェアなどイギリスのスタイルをもとにしてつくられたものが流行していきました!18世紀末~19世紀にかけては、シェーカー教徒がつくったのシェーカー様式があらわれました。
代表的なものとして、背がはしご状になったラダーバッグと呼ばれるイスがあります。
以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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