中世西洋の建築・インテリア!ビザンチン・イスラム・ロマネスク・ゴシック様式




インテリアの歴史

今回は、西洋の中世について学んでいきます。

ビザンチン様式は、東ローマ帝国独自の文化です。
代表的な建築物に、ハギヤ・ソフィア寺院、サンマルコ寺院、サン・ピエトロ教会があります。

イスラム様式は、幾何学模様や文字装飾が発達してアラベスク模様のきれいな模様が生まれました♪また、特徴のある形状のアーチもあげられます。
代表的な建築物に、岩のドーム、アルハンブラ宮殿があります。

ロマネスク様式は、11~12世紀に、西ヨーロッパでおこり、建築様式を模したアーチ型と柱がある。代表的な建築物に、ピサの大聖堂があります。

ゴシック様式は、12世紀後半~15世紀にかけて、フランスを中心に西ヨーロッパで栄えた様式で、ステンドグラスが多く使われるようになりました!
代表的な建築物としては、ノートルダム大聖堂、シャルトル大聖堂あります。

今回は、『中世西洋の建築・インテリア!ビザンチン・イスラム・ロマネスク・ゴシック様式』と題して紹介します。



ビザンチン様式

4世紀末、ローマ帝国は、東西に分裂しました。
そして、東ローマ帝国(ビザンチン帝国)と西ローマ帝国が誕生しました!

東ローマ帝国には、ヨーロッパとアジアの交差点であるコンスタンティノーブル(現イスタンブール)に首都を置きました!

ヘレニズム文化の流れとオリエント文化が影響しあい、東西の文化を融合させた独自の文化を形成しました。

東ローマ帝国独自の文化をビザンチン様式と呼びました!

ビザンチン美術では、優れたモザイクが生まれていきました。

華麗で美しいです!!

代表的な建築として、6世紀に建てられたトルコのイスタンブールにあるハギヤ・ソフィア寺院、11世紀に建てられたイタリアのベネツィアに建つサンマルコ寺院があります。

ハギヤ・ソフィア寺院 サンマルコ寺院
ハギヤ・ソフィア寺院は、建物の美しさはもちろんのこと内部も素敵です。ドームや窓そしてモザイク装飾が素敵です!

教会建築様式では、バシリカ式と集中式が登場しました!

●バシリカ式は、教会建築の基本となる様式で、中央の背の高い身廊の左右に側廊があって、身廊と側廊の間には列柱によって分けられています。

多目的大空間や裁判などが行われた。

巨大な木造聖堂です!

サン・ピエトロ教会などがこれにあたります。

サン・ピエトロ教会 サン・ピエトロ教会 鳥瞰(上から)

ローマ建築では、バシリカは裁判所や取引所に用いられた集会施設、またはそのような機能そのものを指しています。

●集中式は、平面が円形や正方形、八角形・六角形などの多角形などで構成され、中央の天井なドーム状となっています!
サン・ヴィターレ教会などがこれにあたります。

サン・ヴィターレ教会は、正八角形で、美しいモザイク、透かし彫りのような柱頭が特徴です。

この時代の家具には、東洋的な手法の装飾と直線的なデザインを特徴としています。

この時代の代表的な家具には、

マクシミニアヌスの司教座:象牙彫刻を施した儀式用に使われた大司教の玉座です。

イスラム様式

7世紀初めにアラビア半島で始まったイスラム教は、西アジア、北アフリカ、スペイン南部、オリエントまで勢力を伸ばしていきました!

それに従い各地では、共同礼拝の場としてモスクが建設されました。

室内では、ゆか座の生活を基本として、床にじゅうたんが敷かれるようになりました。

イスラム教では、偶像崇拝が禁止されているため、幾何学模様やつる草模様、文字装飾など独特な装飾が発達しました!!

これらの模様は、アラベスク模様と呼ばれています。

アラベスク模様の例

また、特徴のある形状のアーチもイスラム建築にを特徴づけるのに欠かせない要素となっています。

イスラム建築のアーチには、
先端が尖っている尖頭アーチ
タマネギのような形状のオージアーチ
馬蹄に似た形状の馬蹄型アーチ
花弁を連ねたような形状の多葉アーチ

代表的な建築物には、エルサレムの岩のドーム、宮殿建築としてはグラナダのアルハンブラ宮殿があります。

●岩のドームは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教にとって重要な関わりをもつ聖なる岩を祀っています。

岩のドーム

●アルハンブラ宮殿は、城塞都市の住宅、官庁、軍隊、厩舎(きゅうしゃ)、モスク、学校、浴場、墓地、庭園といった施設を有していました。

アルハンブラ宮殿外観 アルハンブラ宮殿内観

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ロマネスク様式

ロマネスク様式は、11~12世紀に、西ヨーロッパでキリスト教を中心として広まっていきました。

地域によって建物にそれぞれの土地の特性を反映させているために、建築様式に共通するような部分は少ないです。

全体を通して共通するのは、厚い壁でできた堅牢な石造の建物であるということ、内部に石造のヴォールトや半円アーチが使われていたことがあげられます。

ちなみに、ヴォールトは、アーチ断面を水平に押し出した形状のもので、広い空間を少ない柱の数で支えることができます。

アーチを連続させたアーケードも特有の仕様です!!

教会堂には、石造りの円形アーチや交差ヴォールト構造が使用されました!
また、独特の装飾が形成されました。

ちなみに、交差ヴォールトは、同一形状の筒型ヴォールトを2つ直交された形状です。

天井下の空間を広くとることができます。

ロマネスク様式の特徴的な形態は、建築様式を模したアーチ型と柱で、家具装飾にも応用されました!!

11~14世紀に建てられた建築物、斜塔で知られるピサの大聖堂は、ロマネスク様式を代表する美しい建築物ですよ♪

ピサの大聖堂

ヴォールト天井を支えるための厚い壁構造と外壁のアーケードにロマネスク様式の特有の特徴が見て取れます!

家具には、この時代に重要な役割を果たしたチェストがあります。

チェストには、アーチを連続させた装飾が施されることが多かった!

家具にも当時の建築様の特徴が色濃く反映されていることがうかがえます。

当時の木製家具や建具は厚板組であったため、割れ止めのスチールが特徴的です。

また、壁には、装飾と防寒、防湿の目的を兼ねて、東方から入ってきたタペストリーなどの織物が飾られていました♪

ゴシック様式

ゴシック様式は、12世紀後半~15世紀にかけて、フランスを中心に西ヨーロッパで栄えた様式です!

構造技術の発達によって、天井を高く開口を大きく取ることが可能になりました!

建築構造の特徴として、尖頭アーチ、リブ・ヴォールト、フライング・バットレスなどが挙げられます!

尖頭アーチは、異なるスパンでもアーチの高さをを揃えることができ、梁間と桁行のスパンを同一にする必要がなくなる。

これにより、柱の配置上、正方形平面の繰り返しとならざるを得なかった平面が、尖頭アーチの採用によって、長方形平面の組み合わせとすることが可能となりました!

また、平面の自由度が増大することになりました♪

リブ・ヴォールトは、ヴォールトの稜線をリブで補強した石造天井のことです。
リブは、構造的に役立っていない場合もあるが、施工の際に有効であったと思われる!

なにより、視覚的に力の流れを意識させる働きを持っています。

ロマネスクで登場した「交差ヴォールト」に、リブと呼ばれる筋を付けたものです。

フライング・バットレスは、ヴォールトが壁を外側に押す水平力に対抗するための補強材で、採光の妨げにならないよう必要最低限の部材とされました!

なにより、力の流れを視覚的に示す役割を担っています。

この時代には、構造技術の発達により、壁面に円形の大きな窓をとることができるようになりました。

13世紀頃から教会堂内部の窓を彩るステンドグラスが多く使われるようになりました!

ステンドグラス

この他に、窓はトレサリー(窓装飾)やフランボワイヤン(トレサリーが変形した火炎模様)で装飾され、フライング・バットレスには、ピナクル(小尖塔)が付き垂直性が強調されました!

代表的な建築物としては、パリのノートルダム大聖堂シャルトル大聖堂などがあります。

ノートルダム大聖堂 シャルトル大聖堂
ノートルダム大聖堂は、世界初のゴシック様式でできた大聖堂です

 

また、この時代の家具には、品質もよく装飾性に優れたものが多く、西洋のクラシック家具とされています。

特徴として、框組工法が多く、チェスト、ハイバックチェアの背、長イス、カップボードなどに使われています。

モチーフに、ひだ折り模様のリネンホールドなどがあります。

チェストはこの時代も重要な家具で、これに背をつけた背高椅子や長椅子も使われました。

飾り棚やカップボードなどもこの時代に普及し始めている!

イギリスでは、社会が安定を取り戻すにつれて、領主たちは不便な城からより快適な館へと移るようになりました。これをマナハウスといいます。

また、樹木の多いイギリスやドイツなどでは、住宅の外観に木の骨組みを生かしたハーフティンバーが流行し始めました。

ハーフティンバーの例
ハーフティンバーとは、木材が半分という意味です♪

木造のゴシック様式が流行しました。

柱や梁などの躯体を露出させるのが特徴で、主に一般住宅に用いられました!!

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まとめ

今回は、『中世西洋の建築・インテリア!ビザンチン・イスラム・ロマネスク・ゴシック様式』と題して紹介しました。

ビザンチン様式は、イスタンブールに首都を置き、東ローマ帝国独自の文化です。
代表的な建築物に、ハギヤ・ソフィア寺院、サンマルコ寺院、サン・ピエトロ教会があります。

教会建築様式では、バシリカ式と集中式が登場しました!

この時代の家具には、東洋的な手法の装飾と直線的なデザインを特徴として、代表的なものとして象牙彫刻を施したマクシミニアヌスの司教座があります。

イスラム様式は、幾何学模様や文字装飾が発達してアラベスク模様のきれいな模様が生まれました♪また、特徴のある形状のアーチもあげられます。代表的な建築物に、岩のドーム、アルハンブラ宮殿があります。

各地では、共同礼拝の場としてモスクが建設されました。

ロマネスク様式は、11~12世紀に、西ヨーロッパでおこり、教会堂には、石造りの円形アーチや交差ヴォールト構造が使用されました!

代表的な建築物に、ピサの大聖堂があります。

ロマネスク様式の特徴的な形態は、建築様式を模したアーチ型と柱で、家具装飾にも応用されました!!
家具には、この時代に重要な役割を果たしたチェストがあります。

ゴシック様式は、12世紀後半~15世紀にかけて、フランスを中心に西ヨーロッパで栄えた様式で、ステンドグラスが多く使われるようになりました!代表的な建築物としては、ノートルダム大聖堂、シャルトル大聖堂あります。建築構造の特徴として、尖頭アーチ、リブ・ヴォールト、フライング・バットレスなどが挙げられます。

家具には、品質もよく装飾性に優れたものが多く、西洋のクラシック家具とされています。
モチーフに、ひだ折り模様のリネンホールドなどがあります。

以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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