【平安時代】寝殿造の構造と内装の特徴!しつらいの座臥具・障屏具・収納具




インテリアの歴史

平安時代は、京都で貴族の住居として寝殿造が始まった非常に華やかな時代なんですよ♪

源氏物語に出てくるような小道具についてもぜひ覚えてインテリアの歴史について学んでいきましょう!!

寝殿造の構造や内装についてや建具についてもイラストを交えつつ紹介していきます。

ちなみに、しつらいに用いられる調度は、座臥具、屏障具、収納具に大別されます。

座臥具:置き畳、円座、倚子(いし)

屏障具:屏風、几帳、壁代、御簾、御帳台

収納具:櫃(ひつ)、厨子棚


今回は、『【平安時代】寝殿造の構造と内装の特徴!しつらいの座臥具・障屏具・収納具』と題して紹介していきます。



平安時代とは

平安時代は、京都の平安京への遷都地として選ばれました。
8世紀末のことです。

日本独自の文化が発展し始めて、カタカナやひらがなが普及し始めました。
源氏物語」などの文学が盛んになりました。

そして、この平安時代の貴族の住まいを寝殿造といいます!

貴族の住まいというよりは、館をイメージするといいかもですね♪

 

寝殿造

古代の高床住居の発展形式として、平安時代に貴族の館として成立しました。

多くは、1町(約109メートル)四方の土地に、主人の住まいである寝殿を中心として、いくつかの建物が左右対称に並んで建っています。

なんとなく、こんな場所があるということを上のイラストで覚えておいてね♪

敷地の広さや建物の数は主人の身分によって異なります。

庭園に面して南向きに寝殿が建てられるようになりました!

建物の中心は、寝殿と呼ばれる大きな部屋となっていました。
ここで、行事や儀礼を行うこともありました!

南側を公的な場として、北側を私的な場として使い分けていたんですよ♪

そして、家族の住まいである対屋が建てられていました。

対屋は、配置される位置によって、北対、東対、西対などと呼ばれ、北対に正妻を住まわせました。

それぞれの対屋は、寝殿とつながる渡殿と呼ばれる渡り廊下でつないだ形態でした!

寝殿の前庭には白砂敷きになっていて、南側には池がある庭園があります。

東西の対屋から南側にも渡殿がのびていて、池に臨む釣殿が設けられていました!
ちなみに、釣殿は夏場に涼をとったり、遊宴のための建物です。

寝殿と対屋は、いずれも似た構造で出来ていて、母屋、庇、広庇からなっています。
屋根は、檜皮葺きの入母屋で出来ています。

代表的な建築として、藤原氏の邸宅の東三条殿京都御所があります。

寝殿造は、開放的な空間に必要な時だけ必要な家具、調度を置くスタイルをとっており、日本家屋の原形を見ることができます。

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しつらい(しつらえ)

寝殿造では、寝室やのちの納戸として利用された塗籠は板壁で囲まれていました。

寝殿や対屋には、壁がほとんどなく大きなワンルームのようになっていました!

空間を間仕切る固定された壁がないので、塗籠といわれる厚く塗った壁でおおわれている寝殿もありました♪

あくまで、塗籠はないところのほうが多かったです!!

塗籠は寝殿造の母屋の中につくられた、厚い土壁で囲われているもので密室のような部屋でした!

塗籠は寝殿の中でもっとも神秘的な場所でした。ここには、先祖伝来の宝物や貴重品などが櫃や厨子に納められて置かれていました!

現代でいう金庫みたいな場所ですかね♪

主人の寝所になっていたりしていたが、のちに、物置きとして使われていきました。

ちなみに、塗籠は主人や身分の高い者しか入ることができませんでした

儀式や行事の際には、一定の決まりに基づき、さまざまな調度が配置されました。

これをしつらい(しつらえ)といいます。

しつらいは、室礼と書くよ!!

しつらいに用いられる調度は、座臥具、屏障具、収納具に大別されます。

10世紀ごろから始まった習慣です。

寝殿造では、間仕切りの壁がなかったので、場面や用途に合わせてフレキシブルに室内を使い分けられました!

座臥具

座るときに使うものを座臥具といいます。

座臥具は主に、置き畳、円座、倚子(いし)があります。

置き畳は、寝殿が板敷きだったので、座るための敷物として畳を使っていました!

置き畳は、広い空間を上手に仕切るためにも使われました!

円座は、円の座布団です。いぐさを心として、菅(すげ)や藺(い)などで編んだ直径90㎝ほどの丸い座具です。

倚子(いし)は、平安時代の椅子のことです。高位の者のみに使うことが許されていました。低位の者は、ベンチみたいな床子を使っていました。

平安時代は、畳が一般的であった。畳は当時、人が座るところに1枚またはそれ以上並べておく座具でした。その厚さや縁の模様によって座る人の身分によって分けられ、最高位の場合、繧繝縁が使われていました。

次いで、高麗縁があった!

・さらに学びたい方▼

畳床・畳表・畳縁など畳について!畳のサイズ・敷き方についても紹介します!

屏障具

室内を仕切り、人の視線を遮るものです。

屏障具は主に、屏風、几帳、壁代、御簾、御帳台があります。

屏風は、部屋を仕切る、折りたためる小さな襖のようなものです!

几帳は、横木と台のついた支柱の2本をT形にして横木に布をかけたものです。
間仕切りの役目をしていました。

かんたんに移動が可能でした!

表と裏があります!

壁代は、長押から布を垂れ下げたものです。

                                                                                  ↑壁代

現在のカーテンのようなものですよ♪

御簾は、細く削った竹を編んだ間仕切りで、柱の間などに垂らして使ったすだれです。
巻き上げておくことができます。

                                                                                            ↓御簾

風を通しつつ強い日差しをさえぎり、目隠しの役割をしていました!

現在の簾やブラインドのようなものでした(^▽^)/

貴人の寝所には、御帳台を設けていました。

これは、畳を敷いた台の四隅に柱を立て、その周囲に薄い布を垂らしたもので天井面も張られています。

現在の天蓋付きベッドのようなものでした。

寝殿造では、室内に天井板はなく、床は板敷きのままでした。

建具は、外部との仕切りとして蔀戸(しとみど)という跳ね上げ式のみです。

蔀戸

外からの光や風雨を防ぎます。上部にせり出して開く格子戸です。

蔀戸は、開け放つと開放的で、夏は涼しく過ごせました。しかし、開閉の調節ができなかったため、冬は寒風が吹き込むので寒かったみたいです!
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収納具

物を入れておく箱や棚のことです。

収納具は主に、櫃(ひつ)、厨子棚があります。

厨子棚

厨子棚は、美しい装いを加えることで、日常的な調度として発達しました。

その他に、食卓で使うものだと、高坏、衝重があります。

高坏 衝重

 

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まとめ

今回は、『【平安時代】寝殿造の構造と内装!しつらいの座臥具・障屏具・収納具』と題して紹介していきました。寝殿造は、京都で貴族の住まいとして成立しました。特徴としては、寝殿を中心にいくつかの建物が左右対称に並んで建っています。代表的な建築として、藤原氏の邸宅の東三条殿と京都御所があります。儀式や行事の際には、一定の決まりに基づき、さまざまな調度が配置されました。これをしつらい(しつらえ)といいます。しつらいに用いられる調度は、座臥具、屏障具、収納具に大別されます。

座臥具:置き畳、円座、倚子(いし)

屏障具:屏風、几帳、壁代、御簾、御帳台

収納具:櫃(ひつ)、厨子棚

以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました!

コメント

  1. 匿名 より:

    長過ぎるからもうちょっと短く

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